バスの運転手の一言
どうも、ぜんまいざむらいです。
突然ですが、熱海旅行にきています。タイムリー。
熱海駅からバスに乗ったとき、おじさまがバスの運転手さんに「この桜は何桜ですか?」と尋ね、私は内心ヒヤッとしました。
バスは走行中で窓の外の一瞬の桜の名前なんて、分かるはずないと思ったからです。
私も仕事柄初対面の方とよくお話しますが、初対面の方からの予想外の質問ほどヒヤッとすることはありません。
ですが、その運転手さんは「その桜は熱海桜ですね。今咲いているのはソメイヨシノで1月には河津桜が咲きます。」と平然とお答えになった。プラスαの情報まで加えて。
おじさまは「どおりで。葉桜が多いと思ったんです。」と満足げ。
そのあと「熱海によく来られる方は梅園と一緒に桜も見ていかれますよ」と運転手さんは付け加えます。
これで、このおじさまは来年も熱海にきてくれる確率が格段にアップしました。梅と桜を同時に見られるなんて魅力的ですから。
この運転手さんの対応こそプロフェショナル。
何がすごいって桜の種類と位置を把握している+新しい魅力的な情報を付け加えている
バスの運転手さんの役目はバスを安全に運転し、乗客を送り届けることです。
できる運転手さんなら周辺の情報は頭に入っている方もいるでしょう。
ですが、プラスの情報を(しかも喜ぶであろう情報を)持っているだけではなく、自ら伝えてあげる姿勢。思いやりと誇りがなければできませんので。
最低限自分の仕事をこなせばいいやと思っている人にはできない仕事です。受け身では自ら情報を与えることはできません。
雑談が上手い人は仕事の進め方も上手い。小さなことにも気がつく人は調整しスムーズに進められます。
どんな大きいことも始まりは小さなことですから。
しかも雑談をすることで、相手から新たな情報を引き出すことができます。今のおじさまを例にすると「おじさまは葉桜が多いと思った」という情報ですね。
もしも、この桜は熱海桜です。だけで会話をおわらせていたら、ほう。と返ってきて終わりでしょう。
その上で「梅と桜が同時に見られる」という情報をプラスすることで、おじさまは次はそれを見たいなぁなんて考えるでしょう。この地道な積み重ねで顧客が増えていくんです。
雑談力、あげていきましょう。
おしまい