そして、バトンは渡された〜読書感想文〜
瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」を読んだ。
2019年の本屋大賞受賞、キノベス1位、王様のブランチBOOK大賞と軒並みの高評価がある本。
とてもワクワクした気持ちでページを開いた。
おもしろい。すごく。
私も家庭環境が複雑だったのでちょっと3回くらい泣いてしまった。
惜しみなく愛情を与えてくれる人がいるのは幸せなことだ。それが他人であっても。そのことを改めて実感させられる。
そして本を読んでいて嬉しいのが「それ、私も思ったことある!」という感情がでてきたときだ。
私は薄情とか冷たいとか言われがちだが、主人公も同じ感情をもっていて、だよね、やっぱそういうこと思うよねって同意することができる。安心するのだ。こんな感情を持ってしまうのが自分だけじゃないことに。
そんなふうに考えるのはあなただけじゃないよ。その考えも、ある世界では普通なんだよって。そっと寄り添われている気持ちになる。
友達の「わかるー」なんかよりよっぽど心に染みるのだ。
そうやって私はたくさんの本に助けられてきたが、この本もそういう一冊になるだろう。
読み終わったあとのこの幸福感がより一層私を本好きにさせる。
もっとたくさんのいい本に出会えますように。
おしまい